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| このページは 2008年 12月 01日 10時27分44秒 にクロールした ボーダの検索キーワードコンテツです。 |
| ジャパネットたかた cm ソング 境界性人格障害とうつ病のための『デボルデ』(境界性人格障害は境界性パーソナリティ障害のことです/境界例ともほぼ同意です。)とは? |
境界性人格障害/境界例(ボーダー)とうつ病(気分障害)の患者さんと周囲の方々、関心を持つあらゆる方々のための理解と交流の場を提供する情報サイト。境界性人格障害/境界例とうつ病の症状の詳細、境界性人格障害/境界例・うつ病の診断基準、境界性人格障害/境界例・うつ病の対処法、境界性人格障害/境界例・うつ病の治療法、境界性人格障害/境界例・うつ病に関するFAQ、境界性人格障害/境界例・うつ病の病院リンク、境界性人格障害/境界例・うつ病のための掲示板、チャット、ブログなど。境界性人格障害とは最近では境界パーソナリティー障害といわれるようになりましたが、昔は境界例と呼ばれていました。境界性人格障害の障害とは、病気を意味せず、症状や状態を表します。境界性人格障害の境界とは、かつては神経症と精神病の境界を意味していました。 境界性人格障害・境界例(ボーダー)とうつ病(気分障害)の患者さんと周囲の方々のための情報サイト。境界性人格障害とうつ病の症状、診断基準、対応・治療法、書籍、FAQ、TIPS、病院リンク、掲示板など。 境界性人格障害/境界例には、様々な誤解や偏見があります。当サイトでは、境界性人格障害に対するそうした誤解や偏見を正しい理解へ変えていきたいと考えています。 境界性人格障害(Borderline Personality Disorder略して境界性人格障害とも呼ばれます。最近では一般の方向けに「ボーダーライン」という呼び方をされるドクターが多くなりつつあるようです。「ボーダー」や「ボダ」などは俗称です。なお「人格障害」という語感が誤解や偏見をまねく恐れがあるということで、精神疾患の診断と統計マニュアル第4版テキスト修正版DSM-IV-TR日本語版2003年8月新訂版から邦訳が「境界性人格障害」から正式名称「境界性パーソナリティ障害」と修正されました。また、境界例 Borderline Caseとほぼ同意ですが、旧来の境界例に相当するものは境界性人格障害よりも失調型パーソナリティ障害<旧称:分裂病型人格障害>に近いと言われています。)とは元来(境界例という言葉が頻繁に使われていた頃)は神経症と精神病、とくに統合失調症(これまで精神分裂病と呼ばれていましたが、2002年の夏から統合失調症と名称変更されました)との境界領域のことを指していました。しかし最近ではむしろうつ病、躁うつ病をはじめとした気分障害(感情障害)との関わりのほうが強いのではないかといわれ始めました。なお、「境界線人格障害」や「境界型人格障害」、「境界例人格障害」などと呼ぶ方もいらっしゃいますが、正式な日本語の診断名称ではありません。ちなみに、DSMではなく、WHO(世界保健機関)のICD-10(国際疾病分類第10版)を使われる精神科医の方もいらっしゃるようですが、この分類の中ではF603「情緒不安定性人格障害」の「境界型」に分類されます。 いずれにしても境界性人格障害(以下境界性人格障害と表記します)とは、上記の三疾患の境界領域のことを指しています(下図参照)。1980年のDSM-III(精神疾患の診断と統計マニュアル第3版/米国精神医学会発行)から人格障害の一類型として収載されました。人口の約2%が境界性人格障害と言われていますので、単純計算すると、日本では約250万人が境界性人格障害であることになります。なお、精神科を受診する患者さんの約10%がなんらかの「人格障害」でそのうちの半数、つまり5%が境界性人格障害であるという報告があります。また世界で最も境界性人格障害の患者さんの多い米国では、1000万人以上が境界性人格障害であるのではないかと推測されています。明らかに女性に多く(75%)入院患者さんではさらに男性の4倍に達します。なお、18歳以上でないと境界性人格障害という診断は下せないので、その場合ボ−ダ−ラインパーソナリティ傾向、もしくは適応障害などと診断されます。 特徴としては、自分が何者なのかよくわからない、見捨てられる不安や恐怖心が強い、自己像がよい自分と悪い自分の二つに分裂する(スプリッティング)、他者を過大に評価し理想視(理想化)していたかと思うと、彼らが期待するような形で自分を「わかってもらえない」と察すると、急にこきおろしたり激しい攻撃性を向けたり(脱価値化)、自分の思うままに操ろうとして他者と安定した関係が保てない、人と適度な距離感を保てずグレーゾーンのない好きか嫌いかの両極端で不安定な対人関係しか持てない、物事を極端に受け止めやすい、感情が不安定で変化しやすい、数時間から1日〜2日で気分がコロコロと変わる、価値観や人生観が変化しやすい、自分は無価値で消えてしまいたいと思う、他人の欺瞞を鋭く見抜いて非難する、虚言が多い、キレやすい、どこか「本物でない」感じを持ち続けて退学や転職を繰り返す、自殺未遂を繰り返す(とくに※リストカット=手首自傷、アームカット=腕部自傷、オーバードーズ<OD>=大量服薬などが多い)、薬物中毒やアルコール中毒の傾向、無謀な運転、行きずりのセックスを繰り返す、マゾヒズム的傾向と男性では小児性愛をはじめとする性倒錯(パラフィリア)を持つ傾向、(反動形成として)プライドが高いわりに自尊心が低く他人の評価に敏感でとくに批判や失敗や拒絶に過敏に反応し激しく傷付いたりうつになる、慢性的な空虚感と虚無感、アイデンティティおよび主体性(自分は一体何者かという継続し安定した実感)の欠如、自己主張する割に甘えが強い、大人の顔をし知性を駆使しながら3、4歳のような愛情を求める、共依存できる相手を敏感に察知して幼児退行(赤ちゃん返り)しやすい、感情の起伏が激しく自分で感情をコントロールすることが苦手(衝動コントロールの欠如)で周囲を巻き込んでしまう、怒りや敵意などを言葉にする(言語化)ことが苦手ですぐに暴言や暴力、破壊的な行動に移してしまう(行動化=アクティングアウト)、「すべては世の中が悪いのだ、私は犠牲者だ」という被害妄想的な思考パターンを持つ(外在化)、最も身近な相手を振り回し、相手が自分を見捨てないかを試し続ける、周囲の空気を読むことが苦手で個人主義的、一匹狼的な信条を持ちやすい、騒ぎを起こして自分ヘの注目や関心を集めたがる、愛情独占欲求が過度に強く常に誰かとつながっていたいと願う、嫌われたり捨てられるのではないかという恐怖心や猜疑心から攻撃行動をとりやすい、ときに自ら嫌がられるようなことをわざと行ない、「ほらやっぱり私を見捨てた」などと相手を困惑させるなどがあります。この中でもとりわけ多いのは自傷行為で、自殺や事故、拒食を含めた死亡率でいうと同世代の女性の200倍と言われています。ちなみに境界性人格障害のあらわれ方の性差として、町沢静夫は男性の方がより衝動的な強迫観念を持ち、女性の方がうつ的または神経症的であると報告しています。また、境界性人格障害の患者さんの女性は男性っぽく、男性は女性っぽい特徴がみられることが多いという興味深い報告もあります。※現在リストカットに関しては、他の症状を伴わずにそれだけが繰り返される場合があり、「リストカット症候群=手首自傷症候群」として境界性人格障害と切り離して、それを主たる症状とするような疾患カテゴリーが専門家の間で提唱されるようになりつつあるそうです。 こうした症状がおさまっているときは、一見周囲によく適応していたり、明るかったり細やかな気配りを見せたり、冷静で人一倍論理的に話すことができたり、魅力的に見えたりすることさえあり、健常者と見分けがつかなかったりします(この点が常に鬱々としているうつ病との見極めになることもあります)。安定したいわゆる正常な状態と情緒不安定な状態を頻繁に往復するのが特徴なわけですが、良くなってくると、この往復の頻度や振幅が徐々に減ってきて安定に向かいます。健常者でも、上述のような境界性人格障害的なエピソードのうちのいくつかは誰もが経験することですが、境界性人格障害の場合、その出現頻度が健常者よりも目立って多いだけであるとも言えます。気分の波があることで双極性障害(躁鬱病)と誤診されることがまれにありますが、双極性障害の波が数カ月単位なのに対し、境界性人格障害の気分の波は多くの場合数時間から数日なので容易に鑑別できます。なお、精神科医やカウンセラーが初回面接で受ける第一印象は、はかなげで、けなげで、純粋無垢で、世間ずれしていないといったものであることが多いと言われています。この印象を覆すような境界性人格障害特有のエピソードがおおむね3ヶ月以内に面接場面で表面化するといわれています。この時点で初めてDSMに基づいた診断が下されることが多いようです。ただし、最近の傾向として、初診でリストカットやODなどが明らかに認められた場合、経過を待たずに境界性人格障害の診断を下すドクターもいらっしゃるようです。情報化社会の現代では、ネット上で安易な心理テストなどを行ない自分は境界性人格障害であると自己判断される方があとを経ちませんが、本格的な診断には、最低1回50分の面接を3〜4回、1回90分なら2回程度は必要であるとされています。必要に応じてロールシャッハなどの心理テストや脳波検査なども行なわれます。ちなみに、時間的経過を視野に入れていない点がDSM診断の大きな欠陥であるとさえ言われてます。なお、治療者に対して怒りや敵意など(陰性感情といいます)が向けられると当初の印象と一変して、「ヘビに睨まれたカエル」のような印象を治療者は持つといわれています。またときに治療者に対して崇拝するかのような態度や恋愛感情(陽性感情といいます)が向けられることもあります。これらはそれぞれ、陰性転移、陽性転移と呼ばれ、これらに対する適切かつ十分な対応(転移感情の徹底操作などといいます)が治療の主題となります。 境界性人格障害の患者さんの多くは周囲のちょっとした状況の変化や要求が通らないことに我慢ができず(欲求不満耐性が低いと表現されます)、この安定は脆く崩れやすいといえます。また抱えている不安感の反動として、自己の誇大感を増大させることもあり、これが自己愛性人格障害となったりします。また対人関係の不安定さから逃れるために、いわゆる引きこもりのような状態になる場合もありますが、この場合は、回避性人格障害と診断されることが多いようです。 なお、境界性人格障害の患者さんが犯罪を犯すことはあまりなく、健常者の累犯率の方がむしろ高いとも言われています(マスコミなどで、犯人に精神科通院歴があったなどとよく報道されますが、全国のあらゆる犯罪件数のうち精神疾患を持つ人の犯罪率はわずか0.8%という統計結果があります。こうした誤解や偏見は是正する必要があります)。境界性人格障害の患者さんは、一時的に衝動的な激情によって周囲を脅かすことはあっても、周囲に対して迷惑を掛けたことをのちに反省したり、泣いて謝罪したり、自責したりすることが比較的多いので事件なることは少ないようです。また仮に暴力などの他害行為があったとしても現実検討能力はまず失われません。このため境界性人格障害の患者さんが刑事事件などを起こすことはまれで、たとえ精神鑑定などが行なわれても責任能力は十分備えているとみなされます。なお、刑事事件を起こすような場合は、境界性人格障害ではなく反社会性人格障害と診断されることがほとんどです。ただ残念なことに、割合や比率など統計的な実証的データはありませんが、境界性人格障害の患者さんは、男女関係や人間関係のもつれなどからストーカー行為を起こしやすい傾向にあるという報告があります。また、恋人や配偶者、家族などへのDV(身内への暴言、暴力)も起こすことがあります。これらの背景にはやはり見捨てられ不安や自尊心の低下の反動、過保護、過干渉、あるいは逆に親から十分な愛情を注がれずに育てられた養育環境などが背景にあるといわれています。なお、最近の傾向として窃盗や万引きなどで空虚感を満たそうとするケースも増えているようです。こうした行為に遭遇した場合、まずはご自身や周囲が冷静になり、中途半端な関わりを持たず、物理的距離を置くなどして、また警察や司法(弁護士など)、行政(市役所、保健所など)に相談し適切な対処法や判断をあおぐようにして、あまり酷い場合には躊躇せずに直接介入してもらうべきです。ただし、精神的な絆だけは結ばれていることを訴え続けていないと、本人は見捨てられたと感じて、ますます凶暴になってしまうので、注意が必要です。 統合失調症(精神分裂病)、気分障害(うつ病、躁鬱病)と並んで境界性人格障害の境界領域である神経症(いわゆるノイローゼ)は、現在DSM-IV-TR(精神疾患の診断と統計マニュアル第4版改定版)では、パニック障害などの不安性障害、解離性障害、身体表現性障害というカテゴリーに分類され、神経症(ノイローゼ)という診断名は現在はもう存在しません。またこれらの3つの障害は、人格障害のカテゴリーからは切り離されていますが、境界性人格障害に合併して診断されることもしばしば見られます。なお、境界性人格障害を診断された患者さんの90%以上は、別の精神障害を少なくともひとつ以上合併しているという報告があります。ことにうつ病に関してはほぼ100%境界性人格障害に合併するのではないかと述べる研究者もいます。 境界性人格障害の原因については、環境的要因とくに養育環境、つまり心の発育過程の障害とくに乳幼児期の分離不安を引きずっていること、また機能不全な家庭環境(日本の場合とくに父親=父性の不在と母親の過保護、過干渉、逆に両親から受ける愛情の欠如、両親の不和や離婚、少子化による孤立など)が原因で、著しい性格の歪みを生じ、その結果 、問題行動を繰り返すのだというのがこれまでの有力な説です。つまり、境界性人格障害の患者さんが見捨てられ不安が強く情動不安定になり、ときに自他共に攻撃的、破壊的になるのは、本人に悪気があってそうするというのではなく、過去にいわば「見捨てらた」ような何らかの辛い経験をし、それが思春期から青年期、成人期にあるきっかけ(似たような場面)を機に思い起こされ、過剰反応やパニックを起こすのだと考えられているのです。また幼児期になんらかの精神的、身体的、性的虐待、無視(ネグレクト)を受けているケースもよくあります(米国の虐待が80%に対し、我が国の虐待は20〜50%であった。町沢(2004)。ちなみに、我が国ではこの10年で23倍に増えているという報告があります。)。子どもの前では決して暴力も暴言もふるわないが、いつも愚痴などを言い不幸な母親像を見せている、というのも一つの精神的虐待とみなす専門家もいます。なお、昨今メディアで毎日のように伝えられている児童虐待などを受けた児童は、将来境界性人格障害になる可能性が非常に高いと言われています(境界性人格障害の世代間伝播といいますが、遺伝なのか生育環境がそうさせるのかは意見が分かれています)。そのため、最近では境界性人格障害はPTSD(外傷後ストレス障害)の一種ではないかともいわれています。実際に、PTSDと診断された人の約半数が境界性人格障害の病理が認められています。とくに何らかの虐待を過去に受けていた場合、解離性同一性障害(多重人格)や健忘(全生活史健忘を含む)といった症状、つまり自分の行動や経験のある部分を切り離して忘れてしまったりといった症状を併発することもあります(ちなみに解離性同一性障害=多重人格は、人格障害のカテゴリーには入っていません)。解離性同一性障害と診断された人の80%に境界性人格障害が併発しているという報告があります。しかしこうした発達要因に関する実証的研究は極めて乏しく、むしろ遺伝的要因(とくに気質的な側面など)、生物学的要因(とくに脳生理学的な側面など)が与える影響が大きいことも次第にわかってきています。たとえば、境界性人格障害に頻繁に見られる激しい怒りに関しては、感情の源といわれる脳の扁桃体の異常が原因ではないかと推測されています。また前頭葉に代謝の低下が見られることがわかっています。町沢(2006) 症状としてときに抑うつ、一過性の精神病状態を呈することもあり、症状が定まらず多様化しているのが実状のようです。一般的には、自分の起こした衝動的な行動などを後悔し、抑うつ症状を示すことがとても多く、若い女性などでは神経性無食欲症(拒食症)または神経性大食症(過食症)、嘔吐などの摂食障害を併発するケースも多いようです(摂食障害と診断された人の半数が境界性人格障害を併発しているという報告があります)。また、分裂病(統合失調症)の場合のような妄想や幻覚というものはほとんど見られず、オカルトや宗教、特定の芸能人や文化人などを盲信するなどのケースが比較的多いという報告があります。境界性人格障害が一つの臨床単位(病気、障害としての診断名)となったのはごく最近のことなので、精神医療の現場でも、まだこれといった定まった治療法もなく、暗中模索の状況で、経過や予後に関してもまだまとまった見解が得られず試行錯誤し研究段階といえます。ただ、米国の最新の研究では、脳内神経伝達物質であるセロトニンの代謝となんらかの関係があるらしいということがわかってきています。実際に、境界性人格障害の患者さんの20〜40%の人にセロトニンの分泌異常が見つかったという報告があります。また、虐待を受けた境界性人格障害の患者さんやPTSDの患者さんに大脳辺縁系の海馬の萎縮が見られるそうです。これは、こころの傷は脳をも傷つけることを意味しています。なお、抗うつ剤などの投与によってもセロトニンは増やすことができますが、心理療法(カウンセリング)によってもセロトニンが増えるという報告があり、セロトニンを増やすことで大脳辺縁系の海馬の萎縮が抑えられると実証されています。この意味でも、境界性人格障害の治療には、カウンセリング(心理療法、精神療法)は欠かせないものと言えるでしょう。ちなみに、セロトニンは気分をリラックスさせる働きをする脳内物質です。セロトニンの前駆物質はトリプトファンというアミノ酸ですが、牛乳やバナナなどに含まれています。 一般的に治療は長期化する(通常5年以上といわれており※ザナリーニの報告では6年で4分の3が寛解する)ようですが(ただし町沢のデータでは、1年間で20〜30%治癒するとされている)、らせん状に一進一退の治療過程を経ると、加齢とともに症状が消失していくという見解がこれまで一般的です(35歳を過ぎる頃から軽快し、40歳以上の患者さんはかなり少なくなるという報告がありますが、さらに最新のデータでは中高年の境界性人格障害の患者さんも増えているようであるという指摘もあります。なお、加齢によって症状が治まると言われている理由としては、自然治癒力と衝動的エネルギーの枯渇によるところが大きいと言われています)。また、症状を抑えるという点では対症療法的ではありますが薬物療法がある程度効果があることもわかっており、ほとんどすべての患者さんがなんらかの薬物療法(強力精神安定剤<メジャートランキライザー>、抗不安薬<精神安定剤>、抗うつ剤、気分安定剤のなど投与)を受けているという報告があります。なかでも抗うつ剤のSSRI、SNRIが一部の境界性人格障害の患者さんに劇的に効くという最新の報告があります。また、非定型抗精神病薬や気分安定剤、クロナゼパムなどが有効なケースもあるという報告もあります。これらの報告によって「境界性人格障害には薬は効かない」という説は部分的にではあっても打ち消され、否定されたと言っても過言ではないでしょう。 たとえ対症療法的であるとはいえ、薬物で情緒不安定や衝動性、抑うつなどはある程度抑えられるので、冷静に自分の行動を見つめるためには薬物療法は欠かせないと言えるでしょう。なお、境界性人格障害の回復期には、一過性の自己愛性人格障害を経るケースが多いという報告があります。ちなみに、予後についてのアメリカでの追跡調査では、最終的には症状が治まって健全に社会復帰しているケースが数多くある(10年以上の経過研究で約3分の2の患者さんが比較的良好な社会適応をしている, McGlashan,T.H.)ことも報告されています。また我が国の調査でも約6割が良好な予後を示したという報告があります(町沢)。最終的な治癒に至らなかったケースの多くは治療からのドロップアウト(逃げ出し)が原因であると言われています(治療を始めた約半数は半年以内に中断してしまい、治療終結まで治療を継続できた境界性人格障害の患者さんは10人に1人であったという報告があります)。また、残念なことに約1割(10%)程度の境界性人格障害の患者さんは、自殺に至ってしまうという報告があります。ちなみに、社会復帰に関しては、他人のこころに敏感な人が多いので、心理職、福祉職、看護職に就く人が多いという報告があります。また優れた知性と芸術的な素質に恵まれていることも多く、創造的な分野で成功している人も多くいます。 心理的治療(主にカウンセリング)としては、精神分析療法などによる幼児期や過去のトラウマの解消や自我の再構築(育て直し)などのほか、批判と拒絶に慣れる行動療法や極端な認知や思考の歪みを修正する認知療法、とりわけ最先端の研究では、家族療法とくに周囲の関係の悪循環を変化させるシステムズアプローチ、極端な二分法的思考を統合する弁証法的認知行動療法などによっても治療成果を上げてきているようです。しかし、行動化や衝動行為が著しい場合や自傷他害の恐れのあるような場合などは、必要に応じて入院治療が必要なケースもあります。多くは本人も周囲も悩んで精神科への通院治療が開始されますが、本人に病識がない場合や治療を拒むケースもあり、この場合、通院、入院ともに来院させるまでの導入が難航しがちです。このような場合は、家族や周囲の人が代理診察を受けてアドバイスをもらうか、精神保健福祉センターや保健所などの精神保健福祉士の方にまずは、ご相談になるといいでしょう。 また、「人格障害」という言葉に抵抗や悪いイメージを持ったり、ショックを受けたりする患者さんやご家族も多く、医師も患者さんや家族への配慮などからあえて「○○人格障害」という診断(名)を告知することを避けることも多いようです。「○○人格障害」と診断したところでそれが必ずしも治療にプラスに結びつかないと考えて告知しないケースもありますし、境界性人格障害という精神障害自体を説明することが難しいので診断名の告知を控える医師も多いようです。ただし、患者さんと医師との関係が安定していたり、患者さん本人にそれを受け入れるだけの余裕があるとみなされた場合、直接告知が行なわれることもあります。ちなみに最近の傾向として、境界性人格障害という診断名をつけられたり、告知されることをむしろ望んだり、ほっとしたり、喜んだりするケースもあるようです。 ちなみに医学界でも境界性人格障害を人格障害と位置付けること、また人格障害という概念そのものに根強い反発があると言われています。LinehanとKoerner(1993)は、彼らの治療経験から境界性人格障害を人格障害というよりむしろ情動コントロールの障害であるとしています。高岡(2003)は、人格障害は一方的に輸入された概念で、「気違いじみた」「こきおろし」など適切でない翻訳も多く、ある種の「モラトリアム」や「自分探し」を必要とする人たちの多様な価値観の一切を個人の病理へと還元し、社会や共同体は治療か排除かの二者択一を迫るようになった、と人格障害概念の無批判な輸入を批判しています。(ちなみに当サイト管理者komorebiは、境界性人格障害の臨床像は固定したものではなく、状況によって変動する「情緒や行動が不安定な状態」が最大の特徴であることから、Emotionally いずれにせよ、直接的な診断名を明らかにされないような場合、医師の良心からの判断や混乱を避けるための判断だと捉え、病名、診断名にあまりこだわらずに、症状の改善にのみ専念するのが賢明です。ただ残念なことに、医療関係者のなかには、境界性人格障害の患者さんは治療者を巻き込んだり振り回すので扱いづらい困った人たち、という認識がある場合もあり、治療関係を結ぶことに意欲的でないこともあるのが現実のようです。これは、ある場合は事実であっても、誤解や偏見であることも多分にあります。可能であれば、境界性人格障害の治療に意欲的な医療機関で治療することが望まれますが、むやみに主治医を変えるべきではありません。自分の要求を適切な言葉で正しく理解してもらうという努力やその過程自体が、境界性人格障害治療にはとても大切なことが多いからです。(なお、境界性人格障害の治療に意欲的な医療機関のリストは当サイトのリンクのコーナーにあります。) 精神科医や医療機関が、境界性人格障害の患者さんの通院や入院に否定的となる別な理由の一つとして、統合失調症の患者さんとの関わりについての問題が挙げられます。統合失調症の患者さんは、極めて対人関係が閉鎖的、内向的で、おとなしく独りで殻に閉じこもって自分を守ろうとするので、気安く衝動的に対人関係を結びたがり、またときに強引に情緒的な駆け引きを求める境界性人格障害の患者さんと極めて対照的で、ときに統合失調症の患者さんの治療に悪影響を与えかねません。それを危惧するような場合、精神科医や医療機関から治療拒否などをされることがあるかもしれません。そのような場合は、その精神科医や医療機関には関わらないで、別の精神科医や医療機関を探す方が賢明です。境界性人格障害治療で自信を失い辞めていく精神科医も多いようです。ちなみに、精神科医やカウンセラーの間では、境界性人格障害をまともに診ることができるようになれば、どんな精神疾患にも適切に対処することができるようになると言われているくらい、境界性人格障害はあらゆる症状を呈する可能性をもつものであると同時に、境界性人格障害の患者さんを好意的、意欲的に診てくれる精神科医や医療機関は、真の意味で実力があると言えるでしょう。 なお、患者さん自身の努力としては、他者との葛藤や愛憎関係を相手の立場や気持ちになって、その人のいろいろな側面、自分自身の理想と現実、好ましい部分と好ましくない部分、などいろいろな側面を自覚、認識し、受け入れ、抱きかかえ、乗り越えていくこと、辛いこと、苦しいことに耐えることを学んでいくことが重要です。つまり噛み砕いて言えば、自分に対しても他人に対しても思いやりと愛情を持てるようになることが回復の目標です。余談になりますが、境界性人格障害の患者さんは75%が女性でしかも20代に多いということから、頼りになり安心できる男性の恋人ができたり、結婚相手ができると急速に回復に向かうことがとても多いようです。しかし、信頼していた相手の男性に裏切られたり、見捨てられたりしたときのことを思うと、恋愛は薬にも毒にもなるのでしょう。 また周囲の方(最近ではノン・ボーダーと称されるようです)の患者さんへの対応としては、周囲がまず安定し幸せになることです。患者さんはそれを見習い、やがて取り入れ、安心して健全な精神を取り戻します。穏やかで安心感が持てる家庭や職場、学校を築くよう努めて下さい。犯人探しも禁物です。また、患者さんの欲求や一人になることへの不安に対して共感的理解を示す一方で、明確な限界を設定し(例えば夜何時以降は電話しない、ここまでは許せるけどこれ以上は許せない行為だ、など※これらは「限界設定=リミット・セッティング」と呼ばれ最近とくに重要視されています。)、一貫性のあるはっきりとした態度を維持することがよいとされています。つまり、健常者に対するものと同じような常識的な対応が必要です。「できることをやり、できないことはやらない。深追いはせず、拒絶もしない」というのが長続きするコツであると藤山(2006)は述べています。また、知らず知らずのうちに周囲が患者さんを依存的にさせ(とくに母親または母親的存在による過保護、過干渉)、無理な要求などをエスカレートさせてしまうケ−スも多いので、適切な距離感と客観性を保つことが重要です。また、言動や行動などがコロコロと変わり予測がつかないこと、頻繁に常識を逸脱するようなことを平然とやってのけてしまうことが多いので、そうした言動や行動に振り回されたり、一喜一憂していると周囲はへとへとになって疲れきって次第に対応もなげやりになってしまがちです。ノン・ボーダーの方の代表的な声としては、「何とかして助けてあげたい」、「実は自分も相当辛い」、「本当に病気なのだろうか」の3つが挙げられるそうです。まずは、周囲の方々はご自身のこころと身体を少しでもゆっくりと休ませてあげてください。 「大っ嫌い、行かないで」がボーダーの最大の特徴です。それは、安らぎへの希求と不安定な状況への嗜癖性という相反するこころの状態の並存を意味します。周囲は、その言動に振り回されず、大地のように動じず、そばに寄り添い、味方であることを永遠に訴え続ける努力が必要です。動じない=存在を認めないということではありません。動じないことで、ある程度の攻撃を受けるかも知れませんが、それを上手にかわしていく方法を見つけだすように努力してください。「境界性人格障害の患者さんから向けられた言動は、あなたへの個人攻撃とは取る必要はない」ということを理解すべきだと言われています。なぜなら「彼らは現実と空想の区別がつきにくいところがあり、目の前のあなたに対して投げかけている言葉でも、あなた以外の誰かを心の中に思い浮かべて言っている可能性があるから」だそうです。 具体的には、自分がとても理不尽なことを要求されていると感じたら、いきなり遠ざかるのではなくて、時間的にも距離的にも少し間を置いて接してみることです。目安としては「遠すぎず少し近め」がよいとされています。イギリスの精神科医のバリントは境界性人格障害の患者さんへの対応について、「大地のように、水のように、患者さんに接し、地のごとく支え、水のごとく浮かべ、患者さんの激しい行動に耐えていると、いつしか患者さんは新しい出発点に立つかも知れない、そうはならないかもしれないが少なくとも害はない」と述べています。また、「境界性人格障害の患者さんに対しては壁(あるいは鏡)になれ」とか「目の前に落とし穴があっても、それに気付かぬ振りをして患者さんがそこに落ちても自力で這い上がるのを暖かく見守れ」などといった心構えを持っている治療者も多いようです。 いずれにせよ、激しい言動、行動にばかりに目を奪われず、こころの底を見つめ、こころの裏の隠されたメッセージに耳を傾ける姿勢が何よりも重要だといえます。自傷行為、自殺企図などが見られた時も、周囲の方は、下手に慰めたり、励ましたり、叱ったりせず、何も言わずただ側に寄り添ってあげたり、抱き締めてあげて下さい。彼らは、そうした穏やかで暖かい愛情を求めているのです。周囲は、甘やかすことと愛情を注ぐことの区別さえしっかりつけることだけ心掛けていればいいのです。本人に治そう、良くなろうという意志さえあれば、境界性人格障害は必ず治るものです。どうか、希望を持って、安心して下さい。 (人生では、自分の思い通りにならない現実にぶちあたる場面がたくさんある。そのとき、どうするかでそいつの人間性が明らかになる。すべてはおまえ自身の決断にかかっている。『ドラゴン桜』より) なお著明な人物では、太宰治、尾崎豊、ヘルマン・ヘッセ、マリリン・モンロー、ダイアナ妃などが境界性人格障害であったと言われています。 なお、人格障害(パーソナリティ障害)は米国精神医学会の精神障害の診断・統計マニュアル<最新のDSM-IV-TR日本語版2003年8月新訂版>では下記の10のタイプに分類されています。しかし、人間のパーソナリティ(性格、人格)には個人個人に偏りがあって当然で、正常と障害を区別するのは極めて難しいものです。ボーダーラインスケールなどの手軽なテストもありますが、自己判断ではなく、精神科医などの専門家によって客観的視点から多面的に観察してもらい、相応の時間をかけて診断を受けるべきです。 妄想性パーソナリティ障害:他人の動機を悪意のあるものと解釈するといった不信と疑い深さの様式 失調型パーソナリティ障害:親密な関係で急に不快になること、認知的または知覚的歪曲、および行動の奇妙さの様式 自己愛性パーソナリティ障害:誇大性、賞賛されたいという欲求、および共感性の欠如の様式 回避性パーソナリティ障害:社会的制止、不適切感、および否定的評価に対する過敏性の様式 依存性パーソナリティ障害:世話をされたいという全般的で過剰な欲求のために従属的でしがみつく行動を取る様式 ※なお、1〜3を精神病に近いA群(奇妙で風変わりな群)、4〜7をその中間のB群(演技的、感情的でうつろいやすい群)、8〜10を神経症に近いC群(不安や恐怖を感じやすい群)と3つのクラスターに分類することもある。 A群)遺伝的に統合失調症気質を持っていることが多く、自閉的で妄想を持ちやすく、奇妙で風変わりな傾向があり、対人関係がうまくいかないことがある。ストレスが重大に関係することは少ないが、対人関係のストレスには影響を受ける。 B群)感情的な混乱の激しい人格障害。演劇的で、情緒的で、うつり気に見えることが多い。ストレスにかなり弱い傾向がある。 C群)不安や恐怖感が非常に強いパーソナリティ障害。まわりに対する評価や視線などが非常にストレスになり引きこもりがちな傾向がある。 ※各パーソナリティ障害(人格障害)に関して詳しくはこちらへ。(ただし表記<邦訳>が改訂前の診断名になっています) ■年齢および性別に関する特徴:(1)自我同一性の問題を抱えた青年は、一時的に境界性人格障害 (以下境界性人格障害)であるかのような過った印象を与えることがある。(2)明らかに女性に多い(約75%) ■有病率:一般人口の約2%、精神科外来患者の約10%、精神科入院患者の約20%と推定されている。人格障害をもつ患者の30%から60%は境界性人格障害である。(DSM-IV-TRより) ■経過:境界性人格障害の経過はかなり多様である。最も一般に、青年期から成人期早期までは慢性的な不安定さが続くが、この疾患による障害と自殺による危険性は成人でも若い時期に高く、加齢とともに低くなっていく。そしてこの障害をもつ患者の大部分は、30歳代や40歳代になれば、対人関係も職業面の機能もはるかに安定してゆく。 ■家族表現様式:境界性人格障害の患者の第一度親族には、一般人口に比して、この疾患が約5倍多くみられる。また、物質関連障害、反社会性人格障害、および気分障害の家族的危険性も増加する。 ■鑑別診断:境界性人格障害はしばしば気分障害と合併するが、両方の基準を満たす場合には、その両方を診断できる。他の人格障害は、ある種の特徴を共有するために、境界性人格障害と混同されることがある。患者が境界性人格障害に加えて他の一つ、またはそれ以上の人格障害の診断基準を満たしている場合には、合併して診断を下すことができる。各人格障害との鑑別点を挙げると、 演技性人格障害もまた、人の注目を集めようとすること、操作的な行動、急速に変化する情緒を特徴としているが、境界性人格障害とは、自己破壊性、親密な関係を怒って破綻させること、および慢性的な深い空虚感や孤独感によって区別される。 妄想様観念や幻覚は、境界性人格障害と分裂病人格障害の両者に存在するが、境界性人格障害では、これらの症状が一過性で、外的構造に反応して生じる。 妄想性人格障害と自己愛性人格障害も些細な刺激に対して怒って反応するという特徴をもつが、これらの障害では、自己像が比較的安定していて、自己破壊性、衝動性、および見捨てられることに対する心配が比較的みられないという点で、境界性人格障害と区別される。 反社会性人格障害と境界性人格障害はともに操作的な行動を特徴とするが、反社会性人格障害の患者が、利益、力、または何らかの他の物質的な満足を得るために操作的なのに対して、境界性人格障害の患者は、相手の関心を得るために操作的になる。 依存性人格障害と境界性人格障害はともに見捨てられることに反応して情緒的な空虚感、強い怒り、要求を示すのに対し、依存性人格障害の患者は、相手をなだめたり従属的になろうとしたり、また、世話や支持を得るために代わりの関係を性急に求めたりする。そして、境界性人格障害の対人関係はより不安定である。 境界性人格障害は、慢性的な薬物使用に基づいて発現する症状(例:特定不能のコカイン関連障害)と区別されなければならない。境界性人格障害はまた、青年期の発達上の同一性をめぐる諸問題と区別されねばならない。 対人関係、自己像、感情の不安定及び著しい衝動性の広範な様式で成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。 理想化とこき下ろしの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる不安定で激しい対人関係様式。 (例:通常は2、3時間持続し、2、3日以上持続することはまれな、エピソード的に起こる強い不快気分、イライラ、または不安。) (例:しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、とっくみあいのけんかを繰り返す。) 全般的な、気分、対人関係、自己像の不安定さのパターンで、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。 過剰な理想化と過小評価との両極端を揺れ動く特徴を持つ不安定で激しい対人関係の様式。 衝動的で自己を傷つける可能性のある領域の少なくとも2つにわたるもの。例えば浪費、セックス、物質常用、万引き、無謀な運転、過食。 感情易変性:正常の気分から抑鬱、イライラ、または不安への著しい変動で、通常2〜3時間続くが、2〜3日以上続くことはめったにない。 不適切で激しい怒り。または怒りの制御が出来ないこと。例えばしばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、けんかを繰り返す。 著明で持続的な同一性障害。それは以下の少なくとも2つ以上に関する不確実さとして現れる。(自己像、性嗜好、長期的目標、または職業選択、持つべき友人のタイプ、持つべき価値観。) 現実の、または空想上で見捨てられることを避けようとした気違いじみた努力。(5に示される自殺行為や自傷行為は含まない。) 現代人は、人間というものが不条理な存在、いろいろな欠点を抱え、完璧ではない生き物であるということを忘れがちな気がします。偏差値教育や競争社会、デジタル文化に慣らされ、知らず知らずのうちに自分の価値を過大評価したり、過小評価したり、つまり白か黒か、100か0かで自分を判断し、自分が何のために、誰のために生まれてきたのかわからなくなってしまいがちです。また、小さい頃から快楽を受けることだけを求め、人に与えることの喜びや、辛いことを乗り越えることの喜びを知らずに育ってしまったところがあります。会社人間で結局会社に使われ給料配達人となってしまい人生を教えてくれなかった父親、そんな父親をこころから愛せなくて結婚を後悔し子どもに過剰に期待する反面独立して自分から巣立つことを恐れる母親、欲と金にまみれ混乱し理想を見失った国家や政治、人間はひとりひとり違うというあたりまえのことを教えてこなかった学校や社会、そんな環境の中で育ち、自分自身を見失ってしまい、自分自身の個性を病的にしか表現できなくなってしまった若者。そんな世代が潜在的に誰でも共有している気分、それが境界性人格障害の背後にある気がします。境界性人格障害は、特別な病気ではありません。いや、病気といえるかどうかもわかりません。社会のキャパシティ、文化的なふところが広ければ、もしかしたら障害とも呼べないものになっていたかもしれません。だからといって、社会や周りの人を非難するのは簡単です。人生は、成長だ、前進だ、進歩だととかく考えがちですが、ときには立ち止まったり戻ったりつまずいたり間違ったりしたっていいじゃないですか。あまり自暴自棄にならず、あなたにとって何が価値あるものか、ゆっくり考える時間とゆとりを持つよう心掛けましょう。境界性人格障害になったとき、それはあなたが新しい自分に生まれ変わるきっかけを見つけたことを意味するのかもしれません。誰にも経験できない貴重な経験を活かせる日がきっとくると私は信じています。
[ ジャパネットたかたcm ソング の ボーダ参考サイト] http://www.deborder.com/
ジャパネットたかた 境界性人格障害とうつ病のための『デボルデ』(境界性人格障害は境界性パーソナリティ障害のことです/境界例ともほぼ同意です。)
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